2018年11月29日木曜日

声と響き 木霊する源氏物語 朗読と唄で織りなす物語[第二弾]を4月21日(日)に開催いたします。




声と響き 木霊する源氏物語
朗読と唄で織りなす物語[第二弾]

【第一部 明石の君の物語/第二部 六条御息所の物語】

― 忍耐に忍耐を重ねながらも、なだらかな心を保って最後に幸せを手に入れた明石の君 ―

― 高貴な美しさの裏に隠した、狂おしいばかりの情熱を制御しきれなかった六条御息所 ―

好評であった前回に引き続いて、古典の世界を声の響きのうちに呼び寄せようとする試み第二弾をお届けします。前回と同じく源氏物語の世界を、語りと朗読、唄で構成しています。今回は女君の中から、対照的な存在ともいえるふたり「明石の君」と「六条御息所」をとりあげてみました。




【日時】 2019年4月21日(日)14:00 開演 (13:00 開場/15:30 閉演)

【会場】 京都堀川音楽高等学校 音楽ホール
京都市中京区油小路通御池押油小路町238―1
市営地下鉄東西線 二条城前駅 下車 2番出口 徒歩2分/市バス 堀川御池 下車 徒歩2分
*御池通側の南門(グランド入口)からお入りください。
*駐車場、駐輪場はありません。公共の交通機関をご利用ください。



【共催】 京都市教育委員会

【後援】 古典の日推進委員会
【前売券 販売期限】 2018年12月1日(土)~2019年4月20日(土)まで *ファックス、eメールでのご購入は4月15日(月)まで
【入場料】 前売券1,500円/当日券2,000円/高校生以下無料/全席自由席
【お問い合せ】 岸本久美子 公演会事務局
電話 075-701-0900 eメール kumiko.kishimoto.pro@gmail.com
【個人情報のお取り扱い】 お申し込みに際し、みなさまよりご提供いただきました情報は、個人情報保護法に則り、公演会事務局にて適切に管理いたします。
【チケットのお取り扱い】 チケットのご購入後にキャンセルすることはできません。

▶「チケットぴあ」でご購入 (高校生以下の方は、ファックスまたはeメールにてお申し込みください)

*セブン-イレブン、チケットぴあ各店舗での直接のご購入
(Pコード「490-943」)がお得です。
詳しくは「 http://t.pia.jp/guide/retail.jsp 」にアクセスしてください。

▶「ファックス」でご購入・・・ファックス 075-701-0900

▶「eメール」でご購入・・・eメール kumiko.kishimoto.pro@gmail.com
*ファックスまたはeメールに、お名前(漢字、フリガナ)、eメールアドレス、郵便番号、ご住所、電話番号、お申し込み数(前売券1,500円  枚、高校生以下(無料)  枚)、合計金額をご記入の上、件名「声と響き 木霊する源氏物語 申し込み」にてご送信後、以下の口座にお振り込みください。ご入金の確認後、チケットを郵送いたします。(高校生以下の方は、お振り込みは不要です)

お振込先 京都銀行 修学院支店 普通口座3299189 キシモトクミコ

(振込手数料はご負担をお願いいたします)












2018年11月15日木曜日

お土産には紅葉の枝を



今年も紅葉の季節がやってきました。錦秋と言う言葉がありますが、本当に秋は錦。
目に入る風景が明るい黄や茜に変わって、あー秋が来たなぁと時間の流れを感じます。



王朝の貴族たちは、四季の移ろい、自然の風物を愛しました。けれども、実際に戸外を歩きまわることなど女君にはできないことでした。邸の中から、お庭を眺めて草木を楽しむのが精一杯だったことでしょう。そこで、山の紅葉は立派なお土産となりえました。

源氏物語でも、光源氏が、しばらく籠っていた山寺から、藤壺に紅葉の枝を持ち帰っています。

結び文付けてみました

山づとに持たせたまへりし紅葉、御前のに御覧じくらぶれば、ことに染めましける露の心も見過ぐしがたう、おぼつかなさも、人わろきまでおぼえたまへば、(源氏の君は)ただおほかたにて(藤壺の)宮に参らせたまふ。(略)げにいみじき枝どもなれば、(藤壺の宮は)御目とまるに、例のいささかなるものありけり。人々見たてまつるに、御顔の色もうつろひて、なほかかる心の絶えたまはぬこそ、いとうとましけれ、(略)人もあやしと見るらむかしと、心づきなくおぼされて、瓶にささせて、廂の柱のもとにおしやらせたまひつ。《賢木の巻》


素晴らしい紅葉の枝だったので藤壺は喜んだのですが、よく見ると枝に何やら結び文らしきものがあったのです。二人の間は禁断の恋。藤壺は、源氏の危険な行為に、青ざめ、一旦は手にとった枝を、瓶に挿させて遠ざけたのでした。

紫式部の実も綺麗

もう一か所、薫が、正室の女二宮への土産に、宇治から紅葉を持ち帰った場面もご紹介しておきましょう。

暗うなれば出でたまふ。下草のをかしき花ども、紅葉など折らせたまひて、宮に御覧ぜさせたまふ。かひなからずおはしぬべけれど、かしこまり置きたるさまにて、いたうも馴れきこえたまはずぞあめる。《東屋の巻》



帝から特に許されて妻とした女二宮。薫の山土産を喜んでくれたと思うけれども、身分高く慎み深い妻は、「まあ嬉しい」と喜びをあらわにはしてはくれません。薫はまだこの宮にどうも親しめないでいます。

さて、これから紅葉の楽しめる季節。山でも野原でも自由に歩き回れる時代に生をうけたことに感謝しつつ、秋を楽しみたいものです。






<<予告>>朗読会 第二弾 日程決定!

 【声と響き 木霊する源氏物語】Vol.2
      朗読 岸本久美子 唄 上野洋子
 【日時】 2019年4月21日(日)14:00 開演
 【会場】 京都堀川音楽高等学校 音楽ホール

 詳しくは後ほどお知らせいたします。