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みくり 真ん中に筋があります |
源氏の君は、自分が連れ出した為に死なせてしまった夕顔という女性のことが忘れられずにいました。
その夕顔には幼い娘(父親は源氏ではない)がいたはずなのですが、行方が知れません。探し続けて、20年ちかくも経ってから、奇跡的にその娘を見つける事が出来たのでした。すぐにも手元に引き取りたい思いでしたが、どのような娘なのか、自分の元にある者として恥ずかしくない教養を身に付けてはいるのだろうかと、値踏みするべくまずは手紙を出したのでした。
その手紙の最後に書きつけたのがこの歌です。
(源氏)「知らずとも尋ねて知らむ三島江に 生ふる三稜の筋は絶えじを」
【あなたは知らないかもしれませんが、あなたと私は切っても切れない筋でつながっているのです】
それに対して玉鬘はこう返歌しました。
(玉鬘)「数ならぬ三稜や何の筋なれば うきにしもかく根をとどめけむ」
【数ならぬ身の私はどういう筋合いでこの憂き世に生まれ育ったのでしょうか】
「うき」は泥のことで、憂きとの掛詞になっています。
この返しの歌と筆跡で「合格」となり、彼女は源氏の邸にひきとられたのでした。
ところで、この「三稜」は沼沢に自生する草で背面中央に突起した筋があるので、「筋」を導きます。この草をずっと探していたのですが、なかなか見つかりません。
はっと思い当たって、城南宮の源氏の庭を訪ねて見ました。
ありました。ただ、まだ早春で葉は長く伸びてはいず、若草でしたが。
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