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中書島の宿木 |
そして、歌語として、「宿りき」つまり、「泊まった」という意味の語との掛詞として使われたのでした。
宿木の巻は、薫が浮舟の存在を知り、その姿を垣間見して、いたく心惹かれるという、この後の宇治十帖の展開に大きな意味を持つ巻です。
浮舟の素性を知ろうと、宇治を訪れた薫が、一夜、昔のことを知る弁の尼と語り合います。
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源氏物語の宿木 |
木枯の堪へがたきまで吹きとほしたるに、残る梢もなく散り敷きたる紅葉を踏み分けけるあとも見えぬを見わたして、とみにもえ出でたまはず。いとけしきある深山木にやどりたる蔦の色ぞまだ残りたる。こだになどすこし引きとらせたまひて、宮へとおぼしくて持たせたまふ。
やどりきと思ひいでずば木のもとの 旅寝もいかにさびしからまし
とひとりごちたまふを聞きて、尼の君、
荒れ果つる朽木のもとをやどりきと 思ひおきけるほどの悲しさ
あくまでも古めきたれど、ゆゑなくはあらぬをいささかのなぐさめにはおぼしける。(宿木の巻)
薫は、以前この宿に、今は亡き姫君(大君)を訪ねて、宿りしたことを思い出し、尼は、寂しくなったこの宿を、忘れずに訪ねてくれた薫と、姫亡き悲しさを共にしています。
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<朗読会>声と響き 木霊する源氏物語 |
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