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源光庵にて10月7日撮影 |
童女おろさせたまひて、虫の籠どもに露飼はせたまふなりけり。紫苑、撫子、濃き薄き衵(あこめ)どもに、女郎花の汗衫(かざみ)などやうの、時にあひたるさまにて、四五人連れて、ここかしこの草むらに寄りて、いろいろの籠どもを持てさまよひ、撫子などの、いとあはれげなる枝ども取り持て参る霧のまよひは、いと艶にぞ見えける。吹き来る追風は、紫苑ことごとに匂ふ空も、香のかをりも、(中宮が)触ればひたまへる御けはひにやと、いと思ひやりめでたく、心懸想せられて、立ち出でにくけれど、・・・(野分の巻)
朝ぼらけのお庭をのぞいているのは、野分の見舞に訪れた夕霧です。色とりどりの虫籠を手にした女の子たちが、それぞれに異なる秋の色目の衣裳を身に着けて、秋草の庭をさまよっています。何とも美しい光景です。ずっとのぞき見していたかったけれど、そうも行かず、この後夕霧は咳払いをして、庭に歩み入ります。
オマケ
鷹峯源光庵では、ホトトギスの花も見頃でした。鳥のホトトギスの腹の模様と花の斑が似ていることからこの名がついたそうです。因みに源氏物語には、鳥のホトトギスしか登場しません。
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