2017年3月24日金曜日

青柳の糸揺れる頃

青柳になぞらえられた女三宮

 

 にほひやかなるかたは後れて、ただいとあてやかにをかしく、二月の中の十日ばかりの青柳の、わづかにしだりはじめたらむここちして、鶯の羽風にも乱れぬべく、あえかに見えたまふ。桜の細長に、御髪は左右よりこぼれかかりて、柳の糸のさましたり。(若菜下の巻)


 
 女楽の夕べ、女君たちが、六条院廂の間に集いました。
 その夜の女三宮の姿は、光源氏の目に、こういうふうに映りました。
近くで見ると

 旧暦二月の中旬は、ちょうど今頃にあたります。高野川や賀茂川べりの柳も、細い枝が青くなって揺れています。
 
 この時期の若柳は、あえかな、いかにもか弱くて、頼りなげな、若いころの女三宮のイメージにぴったりだと思います。

 私はこの時期から柳絮を飛ばす頃までの柳が好きです。

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2017年3月13日月曜日

春の訪れ

源氏物語初音の巻には


  雪間の草若やかに色づきはじめ、いつしかとけしきだつ霞に、
 木の芽もうちけぶり、おのづから人の心ものびらかに見ゆるかし。



と六条院の春が描かれています。
 
春の訪れに心がのびやかになるのは今も昔も同じ。
 
昨日は奈良県の奥深い山里に訪れた春を味わいに出かけました。賀名生の里です。今もまだ雪を頂く大峰山系を遥かに望む梅の里。まだまだ朝は霜が真っ白に降りる山里にも、ようやく春が訪れて、梅はほころび、蕗の薹があたまをもたげ、金縷梅や三椏などの鮮やかな黄色い花たちも次々に蕾を紐解いて、春の祝祭が始まっていました。

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2017年3月11日土曜日

源氏物語特別講座

今日、堀川高校で、恒例の源氏物語特別講座を持ちました。
毎年、堀川高校の御厚意で十年以上にわたってこの講座を持ってきましたが、毎回十代の高校生から七〇代の市民の方まで幅広い方のご参加を得て楽しく続けてきました。
 
 年によっては、高校生とそのお父様お母様が並んで一緒に同じ講座を聞いていらっしゃるという微笑ましい場面もありました。

今回も二時間以上にわたる講座を、熱心に聞いて下さった皆様、有難うございます。
今回は、頭中将というちょっと面白味に欠ける人物がテーマでしたが、皆さん興味深げに聞いて下さいました。
 堀川高校でのこの講座、いつまで続けられるのかちょっと?ですが、少なくとも、来年度は続ける予定です。 今後ともよろしくお願いいたします。

なお、今回の結論は
「頭中将は光源氏にはなれない男であったが故に、我々に、『光源氏的であるとはどういうことか』を教えてくれる存在であった」
というものでした。

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2017年3月3日金曜日

頭中将のこと ―『源氏物語』特別講座2017年3月11日(土)を前にして―

 

  中将の君、鈍色の直衣、指貫、うすらかに衣がへして、

    いとををしうあざやかに、

      心はづかしきさまして参りたまへり。

 これは、20代のころ、喪に服す源氏の元を訪れた頭中将の姿を描いた箇所です。
 頭中将には、ここにある「ををし」とか「あざやか」という形容が、良く似合います。堀川高校での源氏講座も近づいて、このところ、彼とお付き合いする日が続いています。親しくなってみると、やっぱりなかなかいい男です。
 「光源氏より頭中将が好き」という方も多いのはもっともだなと思うこの頃です。
今回の源氏講座では、彼の若いころから老年にいたるまでの姿を本文で追ってみます。
どんな姿が現れてくるでしょうね。

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2017年2月27日月曜日

梅の頃に ちなんで


月ヶ瀬梅渓の梅

源氏物語「梅枝」の巻は梅の香に満ちた巻です。


きさらぎの十日、雨すこし降りて、御前近き紅梅盛りに色も香も似るものなきほどに、兵部卿の宮わたりたまへり。

とあって、梅かおる源氏の邸に弟の兵部卿の宮がやってきます。
ちょうどそこに朝顔宮から、梅の枝に結び文をつけた届け物がありました。その使いの者に源氏は紅梅襲の装束を与えます。

兵部卿との薫物合わせを楽しんだあとは宴会になり、そこでは『梅が枝』という歌が歌われ、帰ってゆく兵部卿の宮にはお土産として梅花香と言う名の香が渡されるのでした。梅づくしです。

王朝人は四季折々の自然の移ろいを愛し、それを生活の一部ともしていました。そして、現代の私たちにもその血は受け継がれてます。その証拠に新聞にはこの季節「梅だより」が掲載されているではありませんか。

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2017年2月21日火曜日

『源氏物語』特別講座 2017年3月11日(土)開催のお知らせ

「頭中将 -光源氏になれなかった男-」

前回に引き続いて、脇役の男性をとりあげました。

頭中将(とうのちゅうじょう)は、その愛すべきキャラクターゆえ、ファンも多い人物です。
彼は物語の中で、どのような役割りを果たしているのでしょうか。
その姿を追ってみたいと思います。

これまで、源氏物語を読む通年講座や「文学歳時記」と題した特別講座などを受け持たせていただきましたが、今年度の特別講義のテーマは「頭の中将 -光源氏になれなかった男-」。

普段は古典にあまりなじみがないのだけれど…という方も、ぜひご参加いただければと思います。

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日時/2017年3月11日(土)午後2:00~4:00
場所/堀川高等学校 北館2階 授業見学研究室
▶ 地図はコチラ
演題/「頭中将 -光源氏になれなかった男-」
講師/岸本久美子
申込方法/ウェブまたはファックス・eメールでお申し込みください。電話でのお申し込みは受け付けておりません。
▶ ウェブのお申し込みはコチラ
▶ ファックス・eメールでお申し込みの方は、以下をご記入の上ご送信ください。
  ・講座名
  ・住所
  ・氏名
  ・電話番号またはファックス番号
ファックス 075-211-8975 eメール c_college@horikawa.edu.city.kyoto.jp
申込締切/2017年3月8日(水)
主催/堀川コミュニティカレッジ(堀川高等学校)
*上履きをご持参ください。
*ご送付いただいた個人情報は、この講座のお申し込み以外には使用いたしません。

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2017年1月1日日曜日

『Three K 朗読ライブ』2017年2月5日(日)開催のご案内







日時/2017年2月5日(日)午前10:30~12:00
場所/大阪市中央公会堂 小集会室
           ▶ 地図はコチラ
     大阪市北区中之島1-1-27
     京阪・地下鉄「淀屋橋」駅下車 1番出口より徒歩5分
入場料/無料

プログラム/
    <第1部>
    まンねやわ「そのときはそのとき 楽老抄Ⅳ」より─田辺 聖子 朗読 磯崎 敬子
    能州の景「眠る盃」より─向田 邦子 朗読 宇治田 啓次
    その時が着たら「とにかく散歩いたしょう」より─小川 洋子 朗読 岸本 久美子

    <第2部>
    夫婦善哉─織田 作之助 朗読 宇治田 啓次
    一房のぶどう─有島 武郎 朗読 岸本 久美子
    水明かり「江戸職人綺譚」─佐江 衆一 朗読 宇治田 啓次
    鼓くらべ「松風の門」より─山本 周五郎 朗読 岸本 久美子

主催/朗読グループ Three K 事務局
     大阪市浪速区難波中三丁目5番7号 藤和ナンバビル4階
     (宇治田司法書士事務所内)
     Tel.06-6633-2974 Fax.06-6633-3317
     eメール ujikei@pastel.ocn.ne.jp
     ブログ『朗読さんにん旅』 http://threekei.seesaa.net/

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